日本のREITもいいですが、ほとんどが国内不動産が投資対対象。日本国内では地域的に多少分散していますが、多くが関東圏。分散投資を行うなら、日本国内だけでなく、日本国外も含め、世界中に分散投資した世界REITのポートフォリオが理想的と思います。以前、海外の証券口座で購入できるVNQとVNQIの2つのETFを使って理想的なポートフォリオを達成する方法をご紹介しました。
2つのETFで世界REITのポートフォリオを組む
-
-
VNQ 海外ETF(高配当)の紹介
日本のREITもいいですが、ほとんどが国内不動産が投資対象。日本国内では地域的に多少分散していますが、多くが関東圏。分散投資を行うなら、日本国内だけでなく、日本国外も含め、世界中に分散投資した世界RE ...
続きを見る
-
-
VNQI 海外ETF(高配当)の紹介
日本のREITもいいですが、ほとんどが国内不動産が投資対象。日本国内では地域的に多少分散していますが、多くが関東圏。分散投資を行うなら、日本国内だけでなく、日本国外も含め、世界中に分散投資した世界RE ...
続きを見る
VNQとVNQIは信託報酬が圧倒的に低く、長期で保有するのに適したETFですが、大きな1つの問題が。それは、
日本の証券会社では購入できない
そのため、投資するなら海外の証券会社の口座開設が必要となってしまいます。
海外口座を作成してまで投資する情熱はなく、多少の信託報酬が上がっても構わないからREITや不動産会社への投資を世界中に分散させたい。そんな方向けに国内の証券会社で手軽に投資できる海外ETFを紹介したいと思います。
国内の証券会社で購入できる、2つの海外ETFで世界REITのポートフォリオを組む
●iシェアーズ 米国不動産 ETF (IYR)
●iシェアーズ 先進国(除く米国)不動産 ETF (IFGL)
-
-
IFGL 海外ETF(高配当)の紹介
日本のREITもいいですが、ほとんどが国内不動産が投資対対象。日本国内では地域的に多少分散していますが、多くが関東圏。分散投資を行うなら、日本国内だけでなく、日本国外も含め、世界中に分散投資した世界R ...
続きを見る
iシェアーズの不動産 ETFは米国(IYR)と米国以外(IFGL)に分かれており、この2つのETFで世界REITのポートフォリオを組むことができます。
IYR(iシェアーズ 米国不動産 ETF )とは
ダウ・ジョーンズ米国不動産指数(米国の不動産セクターの株式で構成される指数)と同等の投資成果をあげることを目指す上場投資信託(ETF)で、米国(NYSE Arca)に上場されております。
不動産セクターと記載しておりますが、実際には不動産投資信託(REIT)の組み入れが多いです。
基本情報(2021年1月8日時点)
上場:米国(日本の証券会社から投資可能)
配当頻度:四半期(3ヶ月ごと、3月、6月、9月、12月)
配当利回り:2.58%
経費率:0.42%
チャート(2021年1月8日時点)
リーマンショック時には当該チャートでは25.14ドルまで下落しておりますが、その後は右肩上がりとなっております。
一時期リーマンショック前の水準を回復しましたが、コロナウィルスによる影響で株価が下落。徐々に回復してきておりますが、コロナウィルスによる株価急落前の水準はまだ回復しておりません。
IYRのメリット
一定の分配金利回りと株価上昇
多くの大型REITを投資対象とするため、必然的に利回りは下がりますが、それでも2021年1月8日末時点では2.58%とある程度の分配金利回りとなっております。
賃料減免やオフィスや商業施設の需要が後退で、業績にも影響がでているREITも多いかと思います。IYRの配当も減少傾向となっており、株価の戻りも弱い状況です。
これまでのIYRの配当を考えると、将来的に配当利回り3~4%程度まで戻る可能性があるかと思いますが、IYRの含まれるREITの業績回復がないと、IYRの配当および株価の回復はありません。
TECH系の銘柄と異なり時間がかかるかもしれません。
それでも、長期的に米国の不動産価格は上昇傾向のため、下がったタイミングで投資を増やして株価上昇を期待することはできるかと思います。
過去10年間のパフォーマンスは良好
過去10年間のパフォーマンスは個人的には良好に感じます。
トータルリターンがマイナスとなっている年は2018年の1年あり、配当を考慮すると株価は-4.29%以上に下落し、
トータルリターンが1%程度の年が2013年と2015年の2年間あり、配当が3~4%であることを考慮すると株価は下落しています。
株価が下落している年は全部で3年間ありますが、その他の7年のトータルリターンから株価上昇もかなり上昇していることが分かりますので、3~4%の配当と株価上昇を得ることができたかと思います。
1万円程度から米国不動産市場に分散投資できる
1万円程度から投資できるため、毎月少額づつ米国不動産市場に投資していくこともできます。
デメリット
同様のETFであるバンガードのREIT ETF(VNQ)と比べて信託報酬が高い
IYRの信託報酬は0.42%のため、VNQの0.12%の3倍以上。VNQと比較すると高いですが、許容範囲の人がほとんどだと思います。マイナーなREIT ETFであるSRETの0.58%と比べると低いです。
-
-
SRET 海外高配当ETFの紹介
定期的に日本から米国の証券会社の口座に送金して、REIT ETFを購入しておりますが、その中でSRETというETFを購入することが多かったです。 海外のREIT ETFだとVNQ、VNQI、SRETを ...
続きを見る
配当が四半期ごと
多くの投資家にとっては大したデメリットではないかもしれませんが、個人的には毎月分配される商品が好きなので、四半期ごとだと、頻度が少なく感じてしまいます。
直近の配当は下落傾向
インカム収入による配当が減少傾向となっておりますので、安定した配当を得たい方には向かないかもしれません。
過去2年間の配当を見ると、コロナウィルスの影響が大きい2020年については、分配金も大きく減少しております。特に9月12月については、前年比で3割程度減少しており、影響は長期化する可能性も念頭に置く必要がありそうです。
個人的な感想
私は日本で住むための不動産を購入するつもりがなく、一生賃貸で過ごす予定です。
住むための不動産を買わない代わり、REIT ETFに投資をしてETFからの配当を家賃に充てる想定をしております。そのため、マンション代として少なくても数千万円~1億円程度は投資するつもりです。
私は信託報酬が低いETFが好きなので米国不動産市場にはVNQで投資しますが、IYRもVNQも低コストなETFですので、日本の証券会社で投資する場合にはIYRで十分かと思います。
コロナウィルスによる不動産市場への影響はまだまだあるかと思いますが、REIT ETFに一定額投資する方針に変わりはなく、下落しても気にせず買い続けるつもりです。
IYRは海外ETFで、他にもRWRなど様々な海外ETFがあります。また、同様のETFが東証に銘柄コード1659で2017年9月に上場されました。すでに海外ETFに投資をしている場合、わざわざ乗り換えるほどでは無いと個人的に思っておりますが、新たに米国REIT ETFに投資する場合、1659も投資の候補に上がってくるかと思います。
-
-
iシェアーズ 米国リート ETF(1659、USRT)の紹介
iシェアーズ 米国リート ETF(1659、USRT)とは iシェアーズ 米国リート ETFは米国リートから構成される、FTSE Nareit Equity REITs インデックス(TTM 円建て) ...
続きを見る
-
-
RWR 海外ETF(高配当)の紹介
RWR(SPDR® ダウ・ジョーンズ REIT ETF)とは ダウ・ジョーンズU.S.セレクトREIT指数の価格と利回りに、経費控除前で、連動する投資成果を目指す上場投資信(ETF)で、米国(NYSE ...
続きを見る