配当好きの方でしたらかなりの確率で興味を持ってしまうBDCのETFについて記事を記載しております。
BIZDとは
VanEck Vectors BDC Income ETF(BIZD)
ヴァンエック・ベクトルBDCインカムETFは、MVIS米国事業開発会社(BDC)指数の価格および利回り実績(手数料・費用控除前)にほぼ連動する投資成果を目指す米国籍のETF(上場投資信託)。同指数はルールベースの指数で、上場している事業開発会社全体のパフォーマンスをトラックしております。
BIZDのポイント
- BIZD1銘柄に投資すればBDCに分散投資できる
- 高配当
- 表面上の手数料が高い
- 四半期配当
- コロナウィルスによる影響で株価は大幅に下落している
- 日本のネット証券会社3社では投資できない(2020年10月20日時点)
BDCとは
Business Development Companies(ビジネス ディベロップメント カンパニーズ)の略で、日本語では事業開発会社と訳されます。新産業や有望な中堅企業等(中小企業から上場企業まで)の事業開発を金銭面及び経営面からサポートする会社で、その多くが米国の証券取引所に上場しています。その配当利回りが相対的に高いことや今後の米国の経済成長期待から、注目されている資産の一つです。
出所:https://www.smam-jp.com/market/report/keyword/usa/key170131us.html
基本情報(2020年10月20日)
上場:米国(日本のネット証券会社のSBI証券、マネックス証券、楽天証券では投資不可能)
配当頻度:四半期(3ヶ月ごと、3月、6月、9月、12月)
配当利回り:12.13%
経費率:10.24%
高い手数料の内訳
手数料は9.62%となっており高く感じるかと思います。これは、ETFの直接コストだけでなく、間接コストも含んでいるため高くなっております。
間接コストは Acquired fund fees and expenses (よくAFFEsといいます)が該当し、ETFに含まれるBDCの営業コストとなります。ETFのコストを考える時は、直接コストを想定していいかと思います。
ETFの直接コストは0.47%、間接コストは9.21%、手数料減額▲0.06%となります。
チャート(2020年10月20日)
BIZDの3つのメリット
高い配当利回り
BIZDの最大のメリット。高配当が見込めて、配当を重視する人には紹介できる商品の一つ。2020年10月20日時点の配当利回り12.13%と、非常に高い配当利回りは魅力的です。
BDC投資を分散して行える
BDCの個別銘柄については、配当が高く、リスクが高いと認識している方も多いかと思います。個別銘柄に投資する場合、その銘柄の減配や破綻リスクを大きく受けてしまいますが、ETFとして投資する場合、個別企業のリスクを分散することができます。
通常とは異なるアセットクラスへの投資
通常の株式や債券といった、従来の伝統的資産とは異なるリスク・リターン特性を有している。そのため、ポートフォリオに組み込むことによりアセットクラスの分散を図ることができます。
3つのデメリット
日本の証券会社では取り扱っていない事
こちらは最大のデメリットで、日本のネット証券会社(SBI証券、マネックス証券、楽天証券)で購入することができません(2020年10月時点)。そのため、米国の証券会社で口座を開いて投資する必要があります。
配当が四半期ごと
多くの投資家にとっては大したデメリットではないかもしれませんが、個人的には毎月分配される商品が好きなので、四半期ごとだと、頻度が少なく感じてしまいます。
株価の下落
コロナウィルスによる影響で株価が下落しております。S&P500やNASDAQは既にコロナウィルスによる株価急落前の水準に戻っておりますが、高配当銘柄については下落時の回復の遅さが目立っております。
配当だけに着目して投資をすると株価下落時に予期せぬ損失を計上することもあるので、注意が必要です。
個人的な感想
配当利回りが13%弱程度と高く、伝統的な資産とは異なる特性を持つため、数千ドル投資しております。コロナウィルスによる影響で株価が急落しておりますが、継続的に少額ですが資金を投入しております。2020年10月20日時点では20%近い含み損がありますが、これまでと今後の配当を加味すると、耐えれるレベルの価格下落かと思っています。
海外口座をお持ちの方はBIZDに投資できますが、海外口座を持っていない場合には日本のネット証券会社からBIZDに含まれる個別銘柄に投資することに事になります。個人的には複数の銘柄に分散して、個別企業の影響を少しでも下げつつ高配当を狙っていきたいです。
自分の妻はマネックス証券のNISA口座からARCCに投資をしており、ORCCとMAINへの投資を始めようとしています。
BIZDの投資先一覧
BIZDの投資先の内、業績が継続していい銘柄に分散投資するとより高い利回りを追求できるかもしれません。
All Fund Holdings as of 05/07/2020 | |||
Number | Holding | Ticker | % of net assets |
1 | Ares Capital Corp | ARCC US | 18.69% |
2 | Owl Rock Capital Corp | ORCC US | 6.40% |
3 | Main Street Capital Corp | MAIN US | 5.55% |
4 | Hercules Capital Inc | HTGC US | 5.43% |
5 | Fs Kkr Capital Corp | FSK US | 5.36% |
6 | Prospect Capital Corp | PSEC US | 5.23% |
7 | Golub Capital Bdc Inc | GBDC US | 5.09% |
8 | Tpg Specialty Lending Inc | TSLX US | 4.74% |
9 | New Mountain Finance Corp | NMFC US | 3.80% |
10 | Goldman Sachs Bdc Inc | GSBD US | 3.66% |
11 | Oaktree Specialty Lending Corp | OCSL US | 3.52% |
12 | Apollo Investment Corp | AINV US | 3.51% |
13 | Solar Capital Ltd | SLRC US | 3.34% |
14 | Blackrock Tcp Capital Corp | TCPC US | 3.19% |
15 | Tcg Bdc Inc | CGBD US | 3.07% |
16 | Gladstone Investment Corp | GAIN US | 2.54% |
17 | Bain Capital Specialty Finance Inc | BCSF US | 2.50% |
18 | Newtek Business Services Corp | NEWT US | 2.05% |
19 | Pennantpark Floating Rate Capital Ltd | PFLT US | 1.84% |
20 | Triplepoint Venture Growth Bdc Corp | TPVG US | 1.65% |
21 | Barings Bdc Inc | BBDC US | 1.57% |
22 | Pennantpark Investment Corp | PNNT US | 1.44% |
23 | Capital Southwest Corp | CSWC US | 1.42% |
24 | Gladstone Capital Corp | GLAD US | 1.34% |
25 | Fidus Investment Corp | FDUS US | 1.33% |
26 | Blackrock Capital Investment Corp | BKCC US | 1.27% |
27 | Other/Cash | 0.48% |
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