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いちごグリーンインフラ投資法人(9282)の紹介〜太陽光発電への投資

2021-06-21

いい投資生活では個人的に好きな高配当銘柄について記事にすることが多く、今回はインフラファンドで有名ないちごグリーンインフラ投資法人(9282)について記事にしております。いちごグリーンインフラ投資法人は、利益超過分配金の割合が高いため投資の際には事前に認識しておいた方がいいです。

イーサンです。投稿頻度は多くありませんがTwitterもやっています。

いちごグリーンインフラ投資法人(9282)とは

太陽光発電設備等を主とする再生可能エネルギー発電設備等に投資する投資法人となります。 税務上の導管性を充足するため、いちごグリーンインフラ投資法人は、投資した再生可能エネルギー発電設備等については賃借人へ賃貸し、賃借人から賃料を受領します。

 

いちごグリーンインフラ投資法人(9282)のポイント

  • 再生可能エネルギー発電設備等への投資
  • 固定買取制度終了後については不透明感あり
  • 配当利回りが高い
  • 仕組みとしてはREITと同じ
  • 年に1度の配当
  • 日本の証券会社からも簡単に投資できる

インフラ投資法人(インフラファンド)とは

インフラファンドとは、発電所、空港、道路、鉄道、学校などの社会基盤 (インフラストラクチャー) に投資し、そのインフラから得られる収益を分配金として配当するファンドのことである。

長期に渡って収益が見通せる資産の裏づけがあり、資産が生む収益を分配金として配当するため、REIT (不動産投資信託) に似た仕組みといえる。

https://www.bank-daiwa.co.jp/column/articles/2020/2020_259.html

日本でインフラ投資法人(インフラファンド)というと、再生可能エネルギーの代表とも言える太陽光発電施設と捉えることが多いです。

 

インフラ投資法人(インフラファンド)の仕組み

インフラファンド自体はただの箱のため、必要な業務はスポンサー企業などに全て委託しています。

インフラを不動産と読み換えると、通常のREITと同様の構成になりますが、インフラファンドが施設等を保有し、施設等を賃貸することにより収益を上げます。

出所:東証ホームページ

 

インフラファンド市場とREIT市場との制度的な差異

インフラ施設や不動産を貸し出し賃料を得ることになります。貸し出す物が多少異なりますが、インフラファンドとREITでは仕組みは実質的に同じとなっております。

出所:東証ホームページ

 

いちごグリーンインフラ投資法人(9282)の仕組み

いちごグリーンインフラ投資法人は、いちご株式会社をスポンサーとして運営しております。

一定の倒産隔離措置が講じられたSPCが賃借人となる再生可能エネルギー発電施設(全15件中14件)

いちごECOエナジーが賃借人となる再生可能エネルギー発電施設(全15件中1件)

 

いちごグリーンインフラ投資法人(9282)の賃料形態

不動産だとわかりやすいのですが、インフラ投資法人(インフラファンド)だと、賃料の形態がイメージしにくいケースがあるかと思います。

いちごグリーンインフラ投資法人については、最低保証賃料と、上振れした売電金額を得る仕組みとなっております。

 

基本情報(2021年6月21日)

上場:日本(日本の証券会社から通常の株式と同じように投資可能)

最低投資価格:71,200円

配当頻度:年に1度(6月決算、9月配当支払)

配当利回り:5.34%

スポンサー企業:いちご株式会社

 

配当の状況

実績及び見通し

いちごグリーンインフラ投資法人の配当実績及び将来見通しとなっております。いちごグリーンインフラ投資法人の特徴としては、利益超過分配金の割合が2020年6月期の実績で58%程度と高いこととなります。

利益超過分配金

利益超過分配金とはいわゆる「出資の払戻し」となります。そのため、通常の利益の分配とは性質が異なることとなります。

 

チャート(2021年6月21日)


2020年3月の下落は大きかったですが、既に回復しております。上場後は株価が上昇傾向となります。配当を考慮したトータルリターンはプラスとなっている投資家が多いのではないかと思います。

いちごグリーンインフラ投資法人(9282)のメリット

高い配当利回りが見込め

いちごグリーンインフラ投資法人(9282)の最大のメリット。高配当が見込めて、6%近い配当利回りは魅力的です。

株価は長期的に上昇傾向

資本の払い戻しを行なっていますが、長期的に株価は上昇傾向となっております。

HPでリアルタイムに発電量を把握できる

大きいメリットではありませんが、HPで発電量を把握することができます。自分が多額の投資していたら、ついついPCで表示し続けてしまうかも知れません。

キャッシュフローは比較的安定している投資

太陽光発電はネガティブなニュースを目にすることが多いかと思いますが、空室率や賃料下落リスクも生じにくく、キャッシュフロー自体は比較的安定している投資となっております。

再生可能エネルギーへの投資を手軽に行える

再生可能エネルギーが話題になることが多く、投資について興味を保たれている方も多いかと思います。

個人で太陽光発電事業を行っている方も多いと思いますが、50kw未満の設備1基に投資をしたとしても1,000万〜2,000万円程度はかかります。インフラファンドに投資すると7万円程度で手軽に投資できます。

コロナショックでの影響も限定的

2020年3月にコロナショックにより株式が急落し5万円台になりましたが、すぐに回復。下落も他の銘柄と比べて小さく、将来的に同様のショックが起きでも、回復を期待して保有し続けることもできそうです。

 

いちごグリーンインフラ投資法人(9282)のデメリット

利益超過分配金の割合が高い

2020年6月期の配当に対する利益超過分配金の割合が58%と高い水準となっております。配当利回りとしては、全体としては5%程度となりますが、3%が利益超過分配金となります。そのため、利益部分の配当利回りとしては、2.3%程度となります。

規模が小さく取引高が少ない

会社の時価総額はインフラファンド7法人内で一番小さく、70億円程度となっております。取引高も平均して200口/日くらいと少ないです。

固定価格買取制度(FIT)卒業後の見通し

固定価格買取制度(FIT)が20年間で終了した後の見通しについて不透明感があります。卒FITとも言われていますが、20年後はどうするのかが長期投資をする際には気になります。

税務上の節税効果は狙えない

個人で事業所得としている場合、機械装置の減価償却方法で定率法を採用することにより、節税効果を狙うことがあります。インフラファンドではそのような節税効果は得られないため、純粋な投資となります。

 

個人的な感想

太陽光発電については、ネガティブなニュースが話題になりやすいのですが、実際にはキャッシュフローも安定しており、手堅い投資と感じております。

インフラ投資法人は、最近できた比較的新しい銘柄ですが、配当利回りも高く気になる商品の一つです。

長期投資をする場合、固定価格買取制度(FIT)終了後については心配もありますが、事業運営に使用する全電力を再生可能エネルギーで調達する目標を掲げる企業連合RE100に参加する日本企業は増加傾向にあり、買取期間終了後の再生可能エネルギー電力の売電先、または再生可能エネルギー発電設備等の売却先となる可能性があります。

また、既住の宅用太陽光発電の買取期間が順次満了(卒FIT)しておりますが、電力会社や他業種の各社による取込みが活発化しています。将来的 に事業用再生可能エネルギー発電設備の卒FIT案件もこれらの会社の買取りの対象に取り込まれる可能性があり、再生可能エネルギー発電事業を長期持続することができるかも知れません。

ただ、いちごグリーンインフラ投資法人については資本の払い戻しの割合が高い事には注意が必要です。

個人的には資本の払い戻しが大きい商品には投資しないので、いちごグリーンインフラ投資法人に投資することはなさそうです。
株価は上昇傾向で、一定の配当がありますから、資本の払い戻しが気にならない方でしたら、投資をしてみるのもありかも知れません。

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イーサン

金融機関に勤めながら投資ブログ書いています。 海外ETFが好きで記事にすることが多いですが、日本のETFや自己投資についても記事にしております。不動産も好きでJ-REITが所有している物件の写真を撮りに行くことも。

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