SPDRダウ・ジョーンズ・インターナショナル・ リアル・エステートETF(RWX)とは
ダウ・ジョーンズ・グローバル(除く米国)セレクト・リアル・エステート・セキュリティーズ指数の価格と利回りに連動する投資成果を目指す上場投資信(ETF)で、米国(NYSE Arca)に上場されております。
ダウ・ジョーンズ・グローバル(除く米国)セレクト・リアル・エステート・セキュリティーズ指数は、米国外で上場する不動産関連証券の動きをカバーする時価総額加重指数です。
基本情報(2021年7月30日)
上場:米国(日本の証券会社から投資可能)
配当頻度:四半期(3ヶ月ごと、3月、6月、9月、12月)
配当利回り:2.56%
経費率:0.59%
チャート(2021年7月30日)
リーマンショック時に大きく下落しており、2010年頃から直近までは一定の価格帯で推移しております。直近はコロナウィルスにより株価が急落しておりますが、回復しております。
運用実績(2021年6月30日時点)
設定来のトータルリターンは2%を下回っており、パフォーマンスは低いです。リーマンショック直前に上場しており、上場のタイミングがよくなかったことも影響しております。ただ、直近10年間のトータルリターンは4%超となっております。
SPDRダウ・ジョーンズ・インターナショナル・ リアル・エステートETF(RWX)の国別構成比率(2021年7月30日)
日本 | 29.17% |
英国 | 12.26% |
オーストラリア | 11.33% |
ドイツ | 8.66% |
シンガポール | 8.29% |
香港 | 6.71% |
フランス | 4.67% |
スウェーデン | 3.95% |
カナダ | 3.64% |
ベルギー | 2.65% |
スイス | 2.33% |
南アフリカ | 1.38% |
スペイン | 1.09% |
ノルウェー | 0.68% |
ブラジル | 0.67% |
オランダ | 0.61% |
フィンランド | 0.57% |
メキシコ | 0.54% |
オーストリア | 0.34% |
タイ | 0.32% |
サウジアラビア | 0.13% |
日本の比率が30%程度で非常に高いです。海外投資投資を行う場合、日本市場の割合が高いと少し気になる方が多いかと思います。
業種別構成比率(2021年7月30日)
工業用/オフィス、オペレーティングカンパニー(REOC)の割合がそれぞれ3割程度と高いです。分散型、小売も合わせ4業種でETFのほとんどを占めております。
オペレーティカンパニー(REOC)とは
Real Estate Operating Companyのことで、株式を公開しているオペレーティングカンパニー、税制上REITとしての適格要件を満たさない不動産投資会社などを指す
出所:野村資本市場研究所資料
三井不動産などの会社をイメージするとわかりやすいかと思います。
ファンド組入上位銘柄(2021年7月30日)
銘柄名 | ウエイト | 株式 |
---|---|---|
Goodman Group | 2,535,207 | 4.72% |
Deutsche Wohnen SE | 550,650 | 3.84% |
Mitsui Fudosan Co. Ltd. | 1,455,500 | 3.78% |
SEGRO plc | 1,807,993 | 3.42% |
Link Real Estate Investment Trust | 3,139,967 | 3.36% |
LEG Immobilien SE | 108,755 | 1.92% |
Nippon Building Fund Inc. | 2,496 | 1.80% |
Scentre Group | 7,830,202 | 1.67% |
Wharf Real Estate Investment Co. Ltd. | 2,612,000 | 1.65% |
Unibail-Rodamco-Westfield SE Stapled Secs Cons of 1 Sh Unibail Rodamco + 1 Sh WFD Unib Rod | 175,267 | 1.63% |
トップはオーストラリアのグッドマン、次に日本の三井不動産となっております。7番目に日本ビルファンド(リート)が入っております。
SPDRダウ・ジョーンズ・インターナショナル・ リアル・エステートETF(RWX)のメリット
世界中の不動産市場に分散投資できる
1銘柄で米国を除く世界中の不動産市場に分散投資できるので、投資が非常にシンプルになります。
RWR(米国)+RWX(米国以外)に投資をすると、簡単に全世界の不動産市場に分散投資することができます。
コロナ前の株価を回復
コロナ前の株価を回復しており、将来的に同様のショックが起きた際に、回復を期待して保有し続けることができます。
ある程度の配当が見込める
RWXは定期的に高い配当が行われておりましたので、タイミングによっては配当利回りが10%弱まで上昇します。2020年7月30日時点で2.56%あります。
SPDRダウ・ジョーンズ・インターナショナル・ リアル・エステートETF(RWX)のデメリット
日本の割合が高い
日本は比率は30%と高いです。わざわざ海外不動産ETFに投資を検討している人は、日本よりも海外を向いている方が多いと思います。
私も日本よりも海外に目を向けており、日本の割合が高いことは大きなデメリットとなります。
トータルリターンは高くない
設定来からのトータルリターンは年利で2%を下回っており、米国不動産ETFのRWRの9%と比較すると低く感じてしまいます。
コストが高め
経費率は0.59%と米国以外の世界中の国の不動産市場に投資をするETFの中では高めとなっております。
代表的な銘柄としてはVNQI(0.12%)とIFGL(0.48%)、と比べると高く感じます。
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配当が四半期ごと
多くの投資家にとっては大したデメリットではないかもしれませんが、個人的には毎月分配される商品が好きなので、四半期ごとだと、頻度が少なく感じてしまいます。
個人的な感想
1銘柄で米国を除く世界中の不動産市場に分散でき、投資をシンプルにできます。ただ、数年に一度くらいに配当が多い年があり配当利回りが高い年と、低い年のばらつきが大きいです。
設定来のトータルリターンが低いこと、日本市場の投資割合が大きいことが気になります。
米国市場が今後も好調に推移するかわかりませんので、分散化を目的にする場合にはちょうどいい銘柄かと思います。