個人的にかなり注目しているMJという大麻関連企業に着目した海外ETFを紹介したいと思います。
大麻ETF(MJ)とは
MJを簡単に説明すると、Prime Alternative Harvest Indexに連動する、主に医療用大麻関連企業30銘柄程度に投資する米国のETF。日本の証券会社では扱っていないため、海外の証券会社から投資する必要があります(2021年2月11日時点)。
The ETFMG Alternative Harvest ETF seeks to provide investment results that, before fees and expenses, correspond generally to the total return performance of the Prime Alternative Harvest Index(*1). http://www.etfmj.com/
(*1)Prime Alternative Harvest Indexのリンク https://www.primeindexes.com/indexes/prime-alternative-harvest-index.html
米国各州での大麻の法整備状況
LEGALIZED(合法化)された州は10を超えております。医療用で認める州も増加しており、完全に非合法な州の方が少数派になってきております。
日本での大麻の法整備状況
日本では昭和23年7月10日に制定された大麻取締法で規制されております。
医療用においても大麻取締法第4条2項3項により禁止されております。治験として用いることは不可能ではないようです(当サイトでは医療向けの記事を記載しているわけではありません)。
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・大麻取締法(◆昭和23年07月10日法律第124号)
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基本情報(2021年2月10日)
上場:米国(日本のネット証券会社のSBI証券、マネックス証券、楽天証券から投資不可能)
配当頻度:四半期(3ヶ月ごと、3月、6月、9月、12月)
配当利回り:3.46%
経費率:0.75%
チャート(2021年2月10日)
2020年10月頃には10ドル程度まで下落しましたが、2021年に入ってから株価が急回復しております。
ただ、2018年のグリーンラッシュでは40ドル程度まで上昇しておりますので、過去の高値よりも下回っております。
国別構成比率(2020年12月31日時点)
日本も1銘柄(日本たばこ)のみ含まれていますが、カナダと米国で8割程度の割合を占めております。
サブ市場別構成比率(2020年12月31日時点)
主に医療やバイオテクノロジーとなっております。大麻ETFというと、いかがわしい印象を受けますが、医療目的が多いです。
また、MJはたばこ産業も23.7%程度ポートフォリオに組み入れられております。
注目している理由
やはり、きっかけは米国の一部の州では大麻使用が合法化されており、2018年6月19日にカナダは主要7カ国として初めて合法化されたためです。
カナダ議会は19日、全国で娯楽目的の大麻使用を認める法案を可決した。
大麻の合法化法案は19日、賛成52反対29の投票結果を得てカナダ議会上院を通過し、合法化に向けた最後のハードルを越えた。法案は大麻の栽培、流通、販売に関する規定。
早ければ9月にも、カナダ人は大麻の合法的購入と使用が可能になる。
同国は主要7カ国(G7)で初めて、娯楽目的の大麻使用を合法化する国となる。
カナダでの大麻所持は1923年に違法となったが、医療目的での大麻使用は2001年に合法化された。
2018年6月20日BBC
また、これまで、州単位で大麻を合法化する流れがありましたが、国としては非合法だった米国が、合法化に向けて動き出しています。
https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2019/b8d83bbb6e70770a.html
メリット
産業の成長が見込める
大麻の合法化は北米で進み始めており、今後の需要拡大が見込まれております。
また、米国では連邦政府で非合法、各州では合法化という矛盾した状況でしたが、連邦政府でも合法化に向けた動きがあります。
米国では大麻について、連邦政府では非合法、各州では合法化の流れという矛盾した状態でした。
2020年12月4日に米下院で動きがあり、大麻規制の権限を連邦政府から各州に移す法案が可決。
大麻投資への期待が高まりますが、上院で否決される可能性が高いのは残念な限りです。https://t.co/8LewtRuaw9— イーサン (@11investment) December 6, 2020
米国のハリス副大統領が、選挙戦中に大麻の非犯罪化を約束していたりするので大麻産業成長に期待してしまいます。
高い配当利回り
株価上昇が見込まれておりますが、実は配当利回りも3.46%と高い水準となっております。2021年2月になると株価が急回復しておりますが、回復前は6%を超える配当利回りとなっておりました。
成長も配当も狙えるのは魅力的です。
3つのデメリット
リスクが高い
大麻の娯楽使用により事件が起きた場合、政治的リスクが高まります。大麻所有が違法となった場合、株価の大幅な下落が予想されます。
また、株価の変動は想像以上に大きく、2021年2月は10%を超える上昇も下落も複数回起きております。株価変動リスクが大きいので、リスクを取れない方には向かない銘柄と思います。
イメージ
日本人にとって大麻は薬物のイメージが強く、また、日本では娯楽使用は違法です。日本で違法な商品の関連企業への投資について、心理的な抵抗があったり、他人の目を気にされる方もいるのかもしれません。
日本の証券会社では購入できない
2021年2月10日時点では、日本のネット証券会社3社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券)では扱っておらず、海外の証券会社で購入する必要があります。
個人的な感想
私は2018年頃に米国やカナダでグリーンラッシュで盛り上がっている時に投資を始めました。ですが2019年、2020年は大麻産業の成長への期待をなくさせるほど株価が下落し続けており、一時期は投資額から7割を超えて下落するような状況でした。
ただ、2021年1月になるとMJで保有割合が高いTLRYとAPHAの株価が急騰し、MJの株価も急回復しました。数日10%を超える上昇が続くなど異常な相場に感じましたが、それでもまだ2018年の高値を下回る水準ですので、ものすごく加熱しているとも思っておらず、回復途中という印象です。
個人的には、医療用と娯楽用に大きな可能性を感じており、下落しても投資残高定期的に積み増しておりましたが、値動きがかなり激しいため、リスクを取り高いリターンを上げることを目的とする方以外には向かないかと思います。
日本ではネット証券会社(SBI証券、マネックス証券、楽天証券)からMJに投資することはできませんが、大麻関連企業の個別銘柄に投資することができるので、興味がある方はリスクを取って投資してみるのもありかもしれません(後ほど記事に追加予定)。
またMJはインデックス連動型のETFですが、大麻関連のアクティブETFが誕生しております。アクティブETFなのにインデックスETFよりもコストが低く、一定額投資しております。
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MJ関連ニュース
マリフアナ株ETFに米投資家が殺到-大麻関連銘柄は大幅上昇(出典:Bloomberg 2018年8月30日 12:24 JST)
米投資家がカナダのマリフアナ(大麻)関連株に連動する上場投資信託(ETF)に殺到している。カナダが嗜好(しこう)用マリフアナの合法化に動いていることや、酒類メーカーの大麻販売への関心が高まっていることが背景。
米上場の「ETFMGオルタナティブ・ハーベストETF」への資金流入は8月に入り約2200万ドル(約25億円)と、このままいけば月間ベースで2月以来の高水準となる。同ETFの価格が14日以降35%上昇していることが、資金流入に拍車をかけている。
カナダの10月17日の嗜好用大麻解禁を控えて、マリフアナ関連株は急伸。例えば、カナダのマリフアナ関連医薬品メーカー、ティルレイの株価は7月18日の取引開始以来3倍余り値上がりしている。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-08-30/PE96DU6TTDS001