個人的に、資産を減らさず、配当を重視しつつも、全体として負けにくいポートフォリオを目指しておりました。配当を重視する場合、ポートフォリオに入れたくなるハイイールド債券に投資するETFのUSHYについて記事にしております。
USHYは最近上場したETFですが、他のハイイールド債ETFと比べてコストが半分程度と低く、配当利回りも高いため魅力的な銘柄です。
iShares Broad USD High Yield Corporate Bond ETF(USHY)とは
iShares Broad USD High Yield Corporate Bond ETF(USHY)
ICE BofAML US High Yield Constrained Indexの価格と利回りのパフォーマンスに、概ね連動する投資成果を上げることを目標とするETFです。簡単に説明すると米国ドル建てのハイイールド債で、毎月分配があります。
iShares Broad USD High Yield Corporate Bond ETF(USHY)のポイント
- 米ドル建てのハイイールド債への投資
- 月次配当
- 管理報酬が他のハイイールド債ETFと比べて半分程度と低い
- 2017年10月25日規上場した比較的新しい銘柄
- 日本のネット証券会社3社(SBI証券、マネックス証券、楽天証券)から投資できない(2021年6月17日時点)
ハイイールド債券とは
格付けが低い分、利回り(=イールド)が高い投機的格付債券のこと。格付機関によって格付けされる債券の信用度において、S&PならBB格以下、ムーディーズならBa以下に格付けされている。デフォルト(債務不履行)や元本割れなどが発生するリスクが高い分、利回りは高く設定されている。
ハイイールド債はジャンク債とも言われており、個別の債券だとリスクは高いのですが、USHYは1,746銘柄(2019年5月17日)を組み入れているため、個別債券のデフォルトをそこまで気にしなくていいです。50%の銘柄がデフォルトする様な経済状況だと、株式や優先株式ETFはハイイールドETF以上の値下がりをしていてもおかしくないですし、値下がりして利回りが上昇したら追加投資したいです。
基本情報(2021年6月17日)
上場:米国(日本の証券会社から投資不可能)
配当頻度:月次
配当利回り:5.22%
経費率:0.15%
チャート(2021年6月17日)
運用実績(2021年5月31日時点)
まだ、上場して年数があまり経過しておりませんが、トータルリターンとしては5%を超えております。ハイイールド債ETFの中では4%台の銘柄もあるため、5%を超えているのは魅力的です。
iShares Broad USD High Yield Corporate Bond ETF(USHY)のメリット
高配当が見込める
USHYの最大のメリット。配当を重視する人には紹介できる商品の一つで、2021年6月17日時点の配当利回りは5.22%と非常に魅力的です。
毎月配当
配当を重視する場合、その頻度も気になるポイントですので、毎月配当というのはそれだけで魅力的に感じます(元本の払戻以外を原資とする配当の場合)
ショックからも回復済み
コロナショックからも回復しており、仮に将来的に同様のショックがあったとしても乗り越えてくれる期待感が強いです。
ハイイールド債の中ではコストが低い
ハイイールド債で有名な銘柄としてはJNK、SJNK、HYG及びGHYGがありますが、USHYはそれらの半分程度の管理報酬です。複数のハイイールド債ETFを比較すると、コストの点で魅力的です。コストが低いと、他の要素に差異がない場合、配当利回りも高くなります。
銘柄 | 管理報酬 |
USHY | 0.15% |
JNK | 0.4% |
SJNK | 0.4% |
HYG | 0.49% |
GHYG | 0.4% |
iShares Broad USD High Yield Corporate Bond ETF(USHY)のデメリット
商品がスタートしたばかり
2017年10月25日にスタートしたETFのため、運用実績が短めです。そのため、まだ、過去の実績について
値上がりに上限がある
ハイイールド債の場合、利回りが高く、債券価格は低いのですが、将来は国債などの債券全般と共通で、満期日には額面価額で償還されます。利回り下がり、一時的に額面金額より債券価額が高くなった場合があったとしても、満期には額面金額に収斂されますので、売却益を目的とした長期投資には向かないです。
ショック時には大きく値下がりする
コロナウィルスによる株価急落などがあると、債券であっても換金ニーズ等により下落します。また、ハイイールド債の場合、金利の引き下げによる価格へのプラス影響よりも、債券発行体の信用リスクの上昇による価格へのマイナス影響が大きくなることが多いです。その場合には、債券価格は大幅に下落することがあります。
日本の証券会社では購入できない
2021年6月17日時点では、日本のネット証券会社3社(SBI証券、マネックス証券、楽天証券)では扱っておらず、海外の証券会社で購入する必要があります。
個人的な感想
できたばかりのETFのため、今後の配当利回り及び価格変動について継続ウォッチしていきますが、現時点ではハイイールド債の中で一番魅力的に感じております。
ハイイールド債で信託報酬が0.15%というのは他のハイイールド債ETFの半分で圧倒的にコストが低いです。日本ではJNK及びSJNKに投資しておりましたが、USHYのコストが低く乗り換えました。コストも低く長期で保有しやすいため、子供や孫まで受け継ぎたいくらいです。
また、コロナショックからも回復しており、将来的に同様のショックが起きたとしても回復を期待して安心して投資を継続できそうです。