株式市場が下落すると、債券価格が上昇する傾向があるので、ポートフォリオに債券も組み込んでリスク分散させている方も多いと思います。
債券ETFの中でも、米国の短期国債に投資するSHVについて記事にしております。
SHV(iシェアーズ 米国短期国債 ETF)とは
1年未満の米国財務省証券で構成される ICE Short US Treasury Securities Indexと同等水準の投資成果を目指す米国籍のETFです。
格付けが高く、期間が短い米国国債への投資となります。
SHV(iシェアーズ 米国短期国債 ETF)のポイント
- 格付けが高い米国短期国債への投資
- 価格変動はあまりない
- 月次配当
- 過去のパフォーマンスも悪くない
- 日本のネット証券会社3社で投資可能(2021年5月時点)
基本情報(2021年5月7日時点)
上場:米国(日本のネット証券会社では、SBI証券、マネックス証券、楽天証券は投資可能)
配当頻度:月次
最低投資金額:110ドル程度(1口)
配当利回り:0.2%
経費率:0.15%
チャート(2021年5月25日時点)
全期間チャート
リーマンショック、コロナショットがありましたが、10年以上前から、ほぼフラットとなっております。
運用実績(2021年4月30日時点)
各期間における年利でのリターンとなります。設定来では年利1%程度となっております。
SHV(iシェアーズ 米国短期国債 ETF)の投資先構成比率(2021年5月24日時点)
項目 | 割合 |
財務省証券 | 54.05% |
キャッシュ等 | 45.95% |
見た目としてはキャッシュの割合が高いですが、実際に保有する銘柄を全て見てみるとキャッシュにはT-Bill(国庫短期債券)も含まれております。そのため、実質的に100%程度が短期国債に投資されております。
SHV(iシェアーズ 米国短期国債 ETF)の格付別構成比率(2021年5月24日時点)
格付け | 割合 |
AAA | 54.05% |
キャッシュ等 | 45.95% |
AAAの割合が5割を超えていて非常に高く、高い格付けの債券への投資を行いたい方に合う銘柄と思います。
SHV(iシェアーズ 米国短期国債 ETF)のメリット
信用力が高く、短期国債に投資できる
債券の中でも、投資適格先(AAA以上)の米国短期証券に分散投資して行うことができます。
安全資産への投資
国債であってもデフォルトいないわけではありませんが、一般的に安全資産としてとらえられております。しかも、1年未満と非常に短い国債で構成されております。
価格変動がほとんどない
SHVは上場来での株価の変動がほとんどなく、米ドルでの大きな価格変動が生じにくいです。
SHV(iシェアーズ 米国短期国債 ETF)のデメリット
配当は無いに等しい
2021年5月25日時点で配金利回りは0.2%となっております。米国金利が上昇すると配当利回りも上昇していきますが、高配当好きの方ですとBNDなど他の債券ETFの方が合うかもしれません。
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コストが高く感じる
配当利回りが0.2%に対して信託報酬が0.15%だとコストが高く感じてしまいます。
個人的な感想
信用力が高い安全資産に投資したい方に向いている商品かと思います。ただ、デメリットでも記載しましたが、米国の金利が下がり配当がほとんどない状態です。
配当は今後もほとんどないということではなく、金利が上昇すると配当も増加していきます。
米ドルを証券口座に入れていてもほぼ金利が付きませんので、短期金利に近い配当を得られ、価格変動が小さいSHVに投資しておくのも悪くないのかもしれません。