米国以外の大型株で増配にフォーカスしたETFであるVanguard International Dividend Appreciation Index Fund(VIGI)について記事にしております
Vanguard International Dividend Appreciation Index Fund(VIGI)とは
Vanguard International Dividend Appreciation Index Fund(VIGI)は、NASDAQ International Dividend Achievers SelectIndexの価格と利回りのパフォーマンスに対応する投資結果を目指す上場投資信託(ETF)で、米国に上場されております。
VIGIは、配当利回りの高い大型株に焦点を当てた投資を行えます。
Vanguard International Dividend Appreciation Index Fund(VIGI)のポイント
- VIG(米国)で連続増配している企業で構成されているETFの、米国以外の市場をターゲットにしたETF
- VIG(米国)とVIGI(米国以外)をセットで投資すると世界中の増配銘柄に分散投資できる
- 四半期配当
- 2016年に上場したETFで過去のパフォーマンスも悪くない
- コロナ前の株価を回復
- 日本のネット証券会社3社で投資不可能(2021年3月19日時点)
基本情報(2021年3月19日)
上場:米国(日本の証券会社から投資可能)
配当頻度:四半期(3ヶ月ごと、3月、6月、9月、12月)
配当利回り:1.29%
経費率:0.20%
チャート(2021年3月19日)
2016年に上場した比較的新しいETFですが、株価は上昇傾向となります。直近ではコロナウィルスによる影響で株価が急落しておりますが、既に株価は回復し、コロナウィルスの影響が出る前の水準を大きく上回っております。
国別構成比率(2021年2月28日時点)
VIGIの投資先の国別構成比率となります。ヨーロッパが約5割を占めており、新興国、アジアパシフィックが続きます。
保有銘柄トップ10(2021年2月28日時点)
保有比率トップ3は、テンセントやルイヴィトンやネスレとなります。
VIGのメリット
株価上昇によるキャピタルゲインを狙える
VIGIは大型株の中でも前年比増配の実績を持つ銘柄に重点を置いておりますが、増配を維持するための成長力も必要となり、このような銘柄は株価が上昇傾向となっております。
信託報酬が非常に低く、長期保有できる
信託報酬は0.20%で10年間保有していても2%程度の信託報酬。バンガードのETFは信託報酬が低いので長期保有に向いております。
VIGとセットで投資することにより、世界中の増配銘柄に分散投資できる
VIGIのデメリット
高配当株式や優先株式など、他の高配当ETFと比べる分配金利回りが物足りない
増配株式を投資対象としていますが、高配当であるわけではないです。増配株式という銘柄名で、間違って高配当と勘違いする投資家がいなければいいですね。
個人的には配当が好きですが、そういう投資家としては10%の配当利回りのETFがある中で物足りなさを感じます。配当を目的とする投資家向けの銘柄ではないかと思います。
日本のネット証券会社(SBI証券、マネックス証券、楽天証券)では取り扱っていない
こちらは最大のデメリットで、米国の証券会社や日本のサクソバンク証券に口座を開いて投資する事になります。
VIGIとVEA(米国以外の先進国の株式市場に投資するETF)の比較(2021年3月19日)
以下、VIGIとVEAの過去5年間の値動きを比較したチャートになります。
オレンジ色:VIGI、青色:VEA
VIGIの配当利回りは1.29%で、VEAは2.01%となっており、VIGIの方が若干配当利回りが低くなっております。株価についてはVIGI(+57.91%)、VEA(+40.95%)となっております。
配当の差は5年間で▲4%程度あり、VIGIはVEAよりも5年間で+13%程度パフォーマンスが高いことになります。
は個人的には配当も株価も誤差の範囲。ほぼ同じパフォーマンスとなります。
-
VEA 海外ETFの紹介
バンガード・FTSE先進国市場(除く米国)ETF(VEA)とは 米国株を除きカナダ株を含む先進国株式市場の大型株・中型株・小型株をカバーする、FTSE先進国オールキャップ(除く米国)インデックスに連動 ...
続きを見る
VIGとVYMIの比較(2021年3月19日)
以下、VIGIとVYMIの過去5年間の値動きを比較したチャートになります。増配株式と高配当株式の比較を目的としておりますが、想像以上に差が出ています。
オレンジ色:VIGI、青色:VYMI
VIGはVYMIよりも2%程度、配当利回りが低いので、配当利回りとしては5年間で約▲10%程度の差になりますが、株価についてはVIGI(+57.91%)とVYMI(+24.65%)との差額は+33.26%となります。
配当の影響も考慮するとVIGIはVYMIよりも5年間で+23.26%パフォーマンスが高いことになります。
-
VYMI 海外ETF(高配当)の紹介〜米国以外の高配当株式への投資
高配当株式ETFの中でも、米国以外の高配当株式に投資するVYMIについて記事にしております。 イーサンです。投稿頻度は多くありませんがTwitterもやっています。 VYMI(バンガード・米国を除く全 ...
続きを見る
個人的な感想
VIGIは株価も上昇傾向で、増配株式に限定しており、配当を重視する投資家にとっては気になる特徴があるかと思います。増配株式にフォーカスしたETFであったとしても配当利回りが高いわけでは無いので、注意が必要です。
米国以外の高配当銘柄に投資するETF(VNQI)と比べてもパフォーマンスが高く、個人的には何度か分析をして投資するか検討したことがありました。特にVIGとの相性がいいかと思いますので、VIG(米国の増配銘柄)+VIGI(米国以外の増配銘柄)の組み合わせで世界中の増配銘柄に分散投資することができます。
日本のネット証券会社3社(SBI証券、マネックス証券、楽天証券)では取り扱いがなく、米国の証券会社から投資する事になるのが残念です。
ただ、米国の証券会社でも、FirstradeやInteractive Brokersなら日本人でも簡単に口座を開設できますので、興味がある方はリンクの紹介記事をご覧頂ければと思います。
-
Firstrade(ファーストレード証券)〜日本から口座開設できる米国ネット証券会社の紹介
いい投資生活のサイトでは、海外ETFの取り扱いが多い日本のネット証券会社(SBI証券、マネックス証券、楽天証券)でも投資することができない米国の銘柄について記事にする事があります。 米国の株式市場に、 ...
続きを見る
-
Interactive Brokers(インタラクティブ・ブローカーズ証券)〜日本から口座開設できる米国ネット証券会社の紹介
いい投資生活のサイトでは、海外ETFの取り扱いが多い日本のネット証券会社(SBI証券、マネックス証券、楽天証券)でも投資することができない米国の銘柄について記事にする事があります。 米国の株式市場に、 ...
続きを見る