VWOBとは
バンガード・米ドル建て新興国政府債券ETFとは(VWOB)
ブルームバーグ・バークレイズ米ドル建て新興市場政府債RIC基準インデックスのパフォーマンスへの連動を目指す上場投資信託(ETF)で、米国で上場されておりますが、日本の証券会社でも購入できます。配当は毎月あります。
基本情報(2020年4月3日)
上場:米国(日本の証券会社から投資可能)
配当頻度:月次
配当利回り:5.36%
経費率:0.25%
チャート(2020年4月3日)
長期的に一定の価格の範囲内で動いておりましたが、2020年3月以降、コロナウィルスの影響で急落しております。
3つのメリット
高配当が見込める
この商品最大のメリットは高い分配金利回り。2020年4月3日時点で5.36%あります。
米国の金利低下しており、通常は債券価格は上昇しますが、信用リスク等の上昇により価格は下落して
他のハイイールド債と比べると、配当利回りは1%程度低いのですが、国債と格付けの低い企業の債券とを比較すると、1%程度の利回りの違いはあるのは理解できます。
個人では投資し難い債券市場にアクセスできる
SBI証券などで、レアル建て債券やリラ建て債券を買うことができますが、中身がイマイチで興味がわかないものが多い。 個人では米国債ですらアクセスしにくいため、新興国だとさらに難しい状況です。VWOBだと、容易に新興国債券にアクセスできます。
日本の証券会社で購入できる
バンガードの海外ETFは日本で購入できない商品がありますが(VNQ、VVNQI)、VWOBは日本の証券会社で購入できます。
2つのデメリット
リスクが高い
リスクとリターンは対応関係にあり、リターンが高いということは、もちろんリスクも高いです。特に、投資先は以下の国々のため、戦争や紛争、経済破綻、政治的な問題など、多くの懸念点が直ぐに思い浮かびます(2019年12月31日時点)。
複利効果を得にくい
配当を重視した投資をすると必然的に生じるデメリットですが、配当すると税金が生じてしまいます。また、配当金を再投資に回せばいいのですが、配当を生まないモノの購入に当ててしまうと、お金がお金を産むという複利効果を得られなくなってしまいます。
上場インデックスファンド新興国債券(1566)との関係
同じ新興国債券ETFとしては新興国債券ETF(1566)がありますが、当該ETFとの違いを簡単に記載したいと思います。
VWOBは米ドル建て、1566は自国通貨建てである点。
VWOBの米ドル建ては、通貨安に関係なく米ドルで利息及び元本を支払う必要がある(為替リスクは新興国が負う)
1566の自国通貨建ては、通貨安になっても新興国の自国通貨で利息及び元本を支払う(為替リスクは投資家が負う)
為替リスクと言っているのは、米ドルと新興国通貨間を指しております。米ドルと円の間ではどちらのETFも為替リスクは投資家が負っております。
米ドルと新興国通貨間で、新興国が為替リスクを負う場合、その分だけ利息が低くなる傾向があります。
仮に貿易戦争懸念で、新興国通過が対ドルで安くなっている場合、VWOBの方がリスクが低くなります。
VWOBも1566も日本の証券会社で購入可能な商品ですので、リスクを抑えたい場合はVWOBを、リスクをとる場合は1566を選択していいかと思います。
-
-
上場インデックスファンド新興国債券(1566)の紹介
日本では最低投資単位の高さから個人による債券投資があまり一般的ではなく、主に機関投資家により行われておりました。 個人で投資できるような債券はSBI証券などで購入できますが、銘柄がかなり限定的なのが現 ...
個人的な感想
VWOBと1566を比べると、1566の方が配当利回りが高いため、以前はリスクをとって1566に投資をしております。リスクが高い商品への投資が増えており、個人的には1566よりもVWOBの方が安心して保有できるため、1566からVWOBにシフトしております。