配当を重視する場合、ポートフォリオに入れたくなるハイイールド債券に投資するETFのHYGについて記事にしております。
iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF(HYG)とは
iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF(HYG)
米ドル建ての高利回り社債で構成される指数(Markit iBoxx米ドル建てリキッド ハイイールド指数)と同等水準の投資成果を目指すETFで、毎月分配があります。
ハイイールド債券とは
格付けが低い分、利回り(=イールド)が高い投機的格付債券のこと。格付機関によって格付けされる債券の信用度において、S&PならBB格以下、ムーディーズならBa以下に格付けされている。デフォルト(債務不履行)や元本割れなどが発生するリスクが高い分、利回りは高く設定されている。
野村證券 証券用語解説集https://www.nomura.co.jp/terms/japan/ha/high_eield.html
ハイイールド債はジャンク債とも言われており、個別の債券だとリスクは高いのですが、HYGは1,300銘柄(2021年6月16日)を組み入れているため分散効果が効いております。
基本情報(2021年6月17日)
上場:米国(日本のネット証券会社では、SBI証券、マネックス証券、楽天証券は投資可能)
配当頻度:月次
最低投資金額:88ドル程度(1口)
配当利回り:4.56%
経費率:0.49%
チャート(2021年6月16日)
株価については上昇傾向とは言えませんので、配当も考慮する必要があります。
iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF(HYG)のメリット
毎月分配型高配当が見込める
HYGの最大のメリット。高配当が見込めて、株式市場の値動きとの連動性も低いです。そのため、価格変動リスクが低く、毎月の配当を重視する人には合う商品の一つ。2021年6月16日時点の配当利回りは4.56%と、金利低下の影響で数年前よりも利回りは低下傾向ですが、依然として5%近い配当利回りは非常に魅力的です。
意外と有名な企業の債券も含まれている
ジャンク債と聞くと、明日にでも倒産するような会社をイメージする方も多いと思いますが、HYGに組み入れているハイイールド債を調べると、ソフトバンク自身の社債や2013年7月に216億ドルで買収したSPRINT CORP(スプリント)の債券、フォード自動車やアメリカン航空の債券も含まれております。こういう会社の債券に投資したい方にはお勧めできます。
簡単に投資できる
HYGは日本の証券会社3社(SBI証券やマネックス証券や楽天証券など)の特定口座だけで無く、NISA口座でも購入することができます。特定口座の場合、証券会社によっては貸し株にすることもできるし、NISA口座の場合、日本での源泉所得税がかからない。
ショックからも回復済み
コロナショックからも回復しており、仮に将来的に同様のショックがあったとしても乗り越えてくれる期待感が強いです。
iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF(HYG)のデメリット
値上がりに上限がある
ハイイールド債の場合、利回りが高く、債券価格は低いのですが、将来は国債などの債券全般と共通で、満期日には額面価額で償還されます。金利引き下げが行われ、一時的に額面金額より債券価額が高くなった場合があったとしても、満期には額面金額に収斂されますので、売却益を目的とした長期投資には向かないです。
長期的に株価は下落傾向
ハイイールド債ETFは配当利回りが高いのですが、株価は長期的に下落傾向ですので、株価の評価損が生じる可能性も考慮して投資をした方がいいです。
同種のETFより若干配当利回りが低く、管理報酬が高い傾向がある
ハイイールド債で有名な銘柄としてはHYGとJNKがありますが、HYGはJNKよりも配当利回りが低く、管理報酬が若干高い(HYG0.49%、JNK0.4%)傾向があります。HYGはJNKと比べると配当利回りが少し低いため、個人的にはJNKの方が好きです。
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複利効果を得にくい
配当を重視した投資をすると必然的に生じるデメリットですが、配当すると税金が生じてしまいます。また、配当金を再投資に回せばいいのですが、配当を生まないモノの購入に当ててしまうと、お金がお金を産むという複利効果を得られなくなってしまいます。
個人的な感想
ハイイールド債やジャンク債は好きな商品の一つのため、定期的に投資を続けております。昔はハイイールド債やジャンク債といえばHYGというイメージがありましたが、最近は選択肢が増えてきており、個人的にはHYGの優先度は少しづつ落ちてきております。
個人的には、子供のジュニアNISAでは一時期JNKとSJNKで運用し、個人ではよりコストが低いUSHYに投資しております。
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HYGはJNKやUSHYと比較すると、HYGは株価下落が少しマイルドで、その代わり分配金利回りは若干低い傾向があると感じております。ハイイールド債への投資の際に、株価の下落を少しでも抑えたい場合には、HYGが候補にあがるかと思います。