BNDWとは
Vanguard Total World Bond ETF(BNDW)
Bloomberg Barclays Global Aggregate Float Adjusted Compositeインデックスのパフォーマンスへの連動を目指す米国籍のETFです。BNDW1銘柄に投資することによって、世界中の債券市場に幅広く分散投資を行えます。
実際にはBNDWはBND(Total Bond Market ETF)とBNDX(Total International Bond ETF)の2銘柄に投資することによって世界中の債券市場に分散投資することになります。
ETFは、米ドル建て以外の、政府債、政府機関債、社債、および証券化された非米国 の投資適格固定利付債券も含んでおりますが、米ドルへの為替リスクをヘッジしております(円ベースでは為替リスクを負います)。
BNDWのポイント
- BNDWの1銘柄に投資すれば世界中の投資適格先の債券に分散投資できる
- BNDとBNDXに大体50%:50%投資をする
- 手数料が低い
- 月次配当
- 2018年度に上場した比較的新しいETF
- 日本のネット証券会社3社では投資できない(2020年6月26日時点)
基本情報(2020年6月26日時点)
上場:米国(日本のネット証券会社では、SBI証券、マネックス証券、楽天証券は投資不可能)
配当頻度:月次
最低投資金額:81.44ドル(1口)
配当利回り:2.91%
経費率:0.06%
取引高:42,698口
チャート(2020年6月26日時点)
2018年に上場した比較的新しいETFとなっております。株価については金利低下の影響を受けて、上昇傾向となっております。
BNDWの投資先構成比率(2020年5月31日)
国債や政府機関債の割合が高く、社債などの割合は3割も行かないと思います。
BNDWの市場別保有配分上位10市場(2020年5月31日)
BNDとBNDXに大体50%づつ投資しているETFのため、市場規模を考えると当然ですが米国の割合が高いです。
ただ、次いで日本の割合が高いのが唯一引っかかってしまします。
3つのメリット
信用力が高く、安定したインカム・ゲインを得ることができる
債券の中でも、投資適格先(BBB以上)への投資を分散して行うことができます。米国だけでなく世界中の債券市場に分散投資しておりますが、地域だけでなく商品種類も分散しており、国債だけでなく、社債や証券化商品なども投資対象に含まれています。
そこそこ高配当が見込める
2020年6月26日時点で分配金利回りは2.91%となっております。ハイイールド債以外の債券については分配金利回りが2%~3%というイメージです。
コストが圧倒的に低く、長期間保有できる
Management Feeが0.06%と非常に低く、長期的に保有しやすいです。
デメリット
日本のネット証券会社で投資できない(2020年6月26日時点)
VanguardのETFは日本のネット証券会社3社(SBI証券、マネックス証券、楽天証券)でも投資できる銘柄が多いのですが、BNDWについてはまだ取り扱いがないため、投資できません。
そのため、現時点では海外の証券口座で投資することなります。
分配金利回りの低下
世界的に金利が下がっており、マイナス金利の国も増えております。マイナス金利のさらに拡大すると安定したインカム・ゲインを得ることが難しくなります。
株価変動リスク
債券は安全資産と考えることが多いですが、チャートを見ると価格は思った以上に変動します。
日本の投資割合が高い
BNDWでは日本への投資割合は約10%と2番目に大きくなっております。海外ETFをメインで投資する方は、日本市場についてネガティブな見方をしている傾向があり、日本の割合が高いことはあまり歓迎されてないように感じます。
個人的な感想
BNDWは1銘柄で世界中の債券市場に分散投資することができるので魅力的ですが、残念なことに日本のネット証券会社3社(SBI証券、マネックス証券、楽天証券)では投資することができません。日本の証券口座を通して同様のリターンを得るならば、日本でも投資可能なBNDとBNDXをBNDWと同じ構成割合で投資するばいいかと思います。
BNDは約90ドルでBNDXは60ドルですので、BND2口とBND3口の比率で投資するとBNDWと同程度の割合になります。
個人的には日本の比率を下げたいので、BNDWではなく、割合を調整しBND1口とBNDX1口の比率で投資するかと思います(BND60%、BNDX40%)。
BNDWもBNDもBNDも金利低下の影響を受けて株価が高い状態が続いており、まだ投資しておりません。コロナウィルスによる株式市場の急落を見て、債券をポートフォリオに組み込みリスク分散にもう少し力を入れていこうと思い始め、1口でもいいのでいったん投資をして、今後の株価に応じて追加していこうと思います。
BND(米国市場)とBNDX(米国市場以外)は、自分だけでなく子供や孫まで受け継ぎたいETFで、BNDWも同様に長期的に保有していきたくなるような銘柄です。