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QYLG 海外ETFの紹介~NASDAQの株価上昇と高配当の両方を重視した投資

2021-06-04

NASDAQ100について株価上昇とカバードコール戦略での高配当も狙う。そんな欲張りなETFについて記事にしております。

イーサンです。投稿頻度は多くありませんがTwitterもやっています。

グローバルX NASDAQ100・カバード・コール 50 ETF

CBOE NASDAQ-100・ハーフ・バイライト・V2・インデックスに連動する投資成果を目指すETFです。

簡単に説明すると、ナスダック100指数の株式を購入し、購入した株式の半分の割合で対応する指数のコール・オプションを売却することにより利益を生み出しております
少しわかりにくいETFのため、用語の説明も行っております。

 

QYLG(グローバルX NASDAQ100・カバード・コール 50)のポイント

  • 「NASDAQ100の買い」と「コールオプションの売り」への投資
  • NASDAQ100の株価上昇を放半分棄し、配当を重視する戦略
  • 配当利回りは高い
  • 商品内容は複雑
  • 月次配当
  • 過去のパフォーマンスは悪くない
  • NASDAQ100とのパフォーマンス差は大きい
  • 日本のネット証券会社3社で投資可能(2021年11月時点)

カバードコールとは

「有価証券の買い」と「コールオプションの売り」を同時に行うオプション取引の投資手法。

株などの有価証券の価格が変動しないと予想される時に行い、有価証券の価格上昇の収益が限定される分、オプション・プレミアムを獲得しインカムゲインを増やすことが可能。投資信託の中には、カバード・コールを運用上の戦略として組み入れているタイプも設定されており、その投資対象は株式や不動産投資信託(REIT)、通貨など幅広い。また同タイプは、為替取引のプレミアム(為替取引国間の短期金利差相当)の上乗せを狙う通貨選択型と組み合わされる場合も多い。

出所:https://www.nomura.co.jp/terms/japan/ka/A02243.html

オプションまで使いこなせると投資の世界が一気に広がります。カバードコールは一定の価格以上の値上がり益を享受できませんが、オプション料を得ることができるので、インカムゲインを増やすことができます。

 

カバードコール戦略による損益については新生銀行のサイトがわかり易いので、リンクを貼っておりきます。

投資信託 | SBI新生銀行
投資信託 | SBI新生銀行

SBI新生銀行の投資信託(金融商品仲介)は100円から手軽に始められ、自動購入などの利用で運用の手間も省けます。ぜひお気軽にご相談ください。

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コールオプションとは

ある商品を将来のある期日までに、その時の市場価格に関係なくあらかじめ決められた特定の価格(=権利行使価格)で買う権利のこと。

コールオプションの取引は、買い方(買うことができる権利を買う:ロングコール:Long Call)と売り方(買うことができる権利を売る:ショートコール:Short Call)が同時に存在する。 新規に取引を開始する際には、買い方はプレミアム(オプション価格)を支払い、一方売り方はプレミアムを受取る。その後決済時等に、買い方が権利を行使すると、対象とする商品を権利行使価格で手に入れることができる。一方、売り方はこの権利行使に応じなくてはならない。

出所:https://www.nomura.co.jp/terms/japan/ko/calloption.html

コールオプションを簡単に言うと、一定の価格で買う権利のことです。カバードコール戦略では、コールオプションを売りますので、買う権利を売却していることになります。

 

基本情報(2021年11月12日時点)

上場:米国(日本のネット証券会社では、SBI証券、マネックス証券、楽天証券は投資可能

配当頻度:月次

配当利回り:- %

経費率:0.60%

出所:Yahoo finance

上場したばかりで配当利回りが表示されていないので、別途算定しております。

 

配当情報(2021年11月12日時点)

過去の配当実績は以下の通りです。

2020年10月から2021年9月までの12ヶ月間の配当($1.761805)から、2021年11月12日の株価($33.57)で配当利回りを算定すると5.24%

 

チャート(2021年11月12日時点)


出所:Yahoo finance
NASDAQの株価が大きく上昇しており、QYLGの株価については上昇傾向となっております。

 

運用実績(2021年10月31日時点)

過去のリターンとなります。上場して1年程度のETFですが、上場来のリターンは34%と高いです。

 

QYLG(グローバルX NASDAQ100・カバード・コール & グロース)保有銘柄トップ10(2021年11月12日時点)

上位10銘柄を記載しておりますが、基本的には保有銘柄はNASDAQ100指数と同様となります。

構成銘柄 割合(%)
MICROSOFT CORP 11.184
APPLE INC 10.957
AMAZON.COM INC 7.868
TESLA INC 5.665
NVIDIA CORP 5.093
ALPHABET INC-CL C 4.272
ALPHABET INC-CL A 3.944
META PLATFORMS INC 3.576
ADOBE INC 2.109
NETFLIX INC 2.022

 

QYLG(グローバルX NASDAQ100・カバード・コール & グロース)のメリット

株価の上昇が見込める

NASDAQは長期的に上昇しておりますので、株価上昇の恩恵を受けることができます。ただ、QYLGはNASDAQの株価上昇の半分程度の上昇率をイメージしているといいかと思います。

高配当が見込める

配当利回りは5.24%(2021年11月12日時点で独自算定)。カバード・コールの売りで利益を生み出そうとするもので、ボラティリティが高い時期には、より高い利回りを生み出す傾向があります。

カバードコール戦略を手軽に行える

オプション取引だと敷居が高いと感じる方も多いかと思いますが、QYLGに投資するだけでNASDAQへの投資とコールオプションの売りによる影響を得ることができます(オプション料等)。

過去のパフォーマンスは高い

過去の年利でのトータルリターンは30%程度と非常に高いです。商品内容が分からなくても投資したくなります。

QYLDの弱点に一部対応

NASDAQの指数に100%の割合でカバードコールを行なっているQYLDというETFがありますが、QYLDは高い配当の代わりに株価上昇がほとんど見込めない状況でした。QYLGは50%の割合でカバードコールを行いますので、QYLDほどの高い配当は見込めませんが、より高い株価上昇は見込むことができます。

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日本のネット証券会社3社(SBI証券、マネックス証券、楽天証券)から投資できる

QYLGは2021年11月から日本のネット証券会3社(SBI証券、マネックス証券、楽天証券)での取り扱いが始まっております。そのため、NISA口座等でも簡単に投資することができます。

 

QYLG(グローバルX NASDAQ100・カバード・コール & グロース)のデメリット

商品の理解が難しい

コールオプションの売りやカバードコールなどオプション取引を行っていない場合、理解し難い商品となっています。理解できない商品に投資をすると、認識していない要因によって株価が変動して想定外の損失を出す事があります。理解できる商品のみに投資をするのが負け難い投資に繋がっていくかと思います。

カバードコール戦略を取らない方がリターンが高い可能性

NASDAQは株価上昇が続いており、カバードコール戦略によりコールオプションの売りを行わない方がリターンが高い傾向があります。

 

QYLGとQQQ(NASDAQ100)の比較(2021年11月12日時点)

以下、QYLGとQQQ(NASDAQ100に連動するETF)の過去1年間の値動きを比較したチャートになります。

オレンジ色:QYLG、青色:QQQ(NASDAQ100) 

出所:ブルームバーグより

1年間の価格推移をみると、QYLG(+12.16%)とQQQ(+40.89%)で、大きなパフォーマンスの違いがあります。年間の配当差が5%と想定してもこの差が大きく埋まることはありません。

株価上昇を捨てる代わりに配当を得る戦略もありますが、QQQ(NASDAQ100に連動するETF)の株価の動きには注視する必要はあります。

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QYLGとQYLD(NASDAQ100に100%の割合でカバードコールするETF)の比較(2021年11月12日時点)

以下、QYLGとQYLD(NASDAQ100に100%の割合でカバードコールするETF)の過去1年間の値動きを比較したチャートになります。

オレンジ色:QYLG、青色:QYLD(NASDAQ100に100%の割合でカバードコールを行う)

出所:ブルームバーグより

QYLGについてはまだ上場して1年たっていないので、正確な比較はできませんが、1年間の価格推移をみると、QYLG(+12.16%)とQYLD(+6.51%)で、パフォーマンスの違いがあります。年間の配当差が6%と想定してすると近いパフォーマンスになる可能性もあります。

ただ、個人的な見方としては、今後NASDAQの株価が上昇すると、カバードコールの割合が低いQYLGの方がパフォーマンスが高くなるかと思います。

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個人的な感想

NASDAQ100に連動するETF(QQQ)はこの1年間の株価を見ると、QYLGのパフォーマンスを大幅に上回っており、配当目当てでQYLGに投資するよりもNASDAQ100に連動するETFに投資をした方が圧倒的にメリットがある状態です。

配当好きの方だとNASDAQへの投資に対して100%の割合でカバードコールを行うQYLDに投資している人も多いと思いますが、株価が長期的に上昇しないという点が懸念点としてあったかと思います。

QYLGはNASDAQへの投資に対して50%の割合でカバードコールを行っておりますので、株価の長期的な上昇と、高配当が見込める商品でバランスとしてはいいのかと思っておりました。QYLGはまだ上場して1年たっていないのですが、長期的にNASDAQの成長が続く場合には、個人的にはパフォーマンスは

NASDAQ100に連動するETF(QQQ)>カバードコール50%(QYLG)>カバードコール100%(QYLD)

の順になると想定しております。

少し理解し難い商品のため、誰にでも合うETFではないですが。勉強を兼ねてリサーチ用に少しづつ投資してみるのはありかと思いますが、ただ、高い配当金のみに注目して投資をするのは避けた方がいいです。

 

QQQとQYLDについても記事にしておりますので、興味がある方はリンクの紹介記事をご覧頂ければと思います。

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金融機関に勤めながら投資ブログ書いています。 海外ETFが好きで記事にすることが多いですが、日本のETFや自己投資についても記事にしております。不動産も好きでJ-REITが所有している物件の写真を撮りに行くことも。

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