高配当銘柄への投資が好きな方を中心に人気となっているQYLDですが、さらに配当利回りを高めるために信用取引を活用した場合について記事にしております。
グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF(QYLD)とは
CBOE NASDAQ-100®・バイライト・V2・インデックスに連動する投資成果を目指すETFです。
簡単に説明すると、カバード・コールの売りで利益を生み出そうとするETFで、ナスダック100指数の株式を購入し、対応する同一指数のコール・オプションを売却することにより利益を生み出しております。
詳細な説明についてはリンク先をご覧頂ければと思います。
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QYLD 海外ETFの紹介~NASDAQの株価上昇より高配当を重視した投資
NASDAQ100について配当を重視したカバードコール戦略をとるETFについて記事にしております。 NASDAQ100の株価上昇によるキャピタルゲインを放棄して、オプション料を配当をしてもらう。 オプ ...
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利回りを上げるポイント
利回りを上げるポイントとしては、非常にシンプルで、QYLDに信用取引でレバレッジをかけて投資をする。金利が高いとメリットが少ないので、低い証券会社を選ぶことが重要となります。
- 米国株式について信用取引可能な証券会社
- 信用取引の金利が低い
- 保証金割合が低い
日本でも海外株式について信用取引についての議論が進んでおり2022年から始まりますが、委託保証金の割合が50%と高めとなっております。
投資の幅を広げるには、日本よりも海外口座の方がおすすめで、現状は、金利が低く日本人でも簡単に口座開設できる、Interactive Brokers一択かと思っています。
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Interactive Brokers(インタラクティブ・ブローカーズ証券)〜日本から口座開設できる米国ネット証券会社の紹介
いい投資生活のサイトでは、海外ETFの取り扱いが多い日本のネット証券会社(SBI証券、マネックス証券、楽天証券)でも投資することができない米国の銘柄について記事にする事があります。 米国の株式市場に、 ...
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Interactive Brokersの金利(2021年6月30日時点)
Interactive Brokers証券の信用取引の金利については以下の通りです。多くの方が1.1~1.6%の金利となるかと思います。
通貨 | 料金表 | 支払レート |
USD | 0 ≤ 100,000 | 1.6% (BM + 1.5%) |
100,000 ≤ 1,000,000 | 1.1% (BM + 1%) | |
1,000,000 ≤ 3,000,000 | 0.75% (BM + 0.5%)1 | |
3,000,000 ≤ 200,000,000 | 0.75% (BM + 0.3%)1 | |
> 200,000,000 | 0.75% (BM + 0.3%) 1,2 |
日本人が簡単に口座開設できる米国の証券会社でFirstrade証券がありますが、信用取引の金利が7%近くあるので信用取引には向かないかと思います。
QYLDにレバレッジをかけた投資
前提
1ドル100円と仮定して100万円(10,000ドル)投資
株価変動なし
QYLDの配当利回り12.34%
信用取引利率1.6%
税金については簡易的に利回りに対して0.8をかけて計算しています。実際の計算においては税理士に確認をとって対応してください。
レバレッジ1倍(現物取引のみ)
種類 | 投資金額 | 配当利回り(12.34%) | 利息 | 配当(利息控除後) |
現物 | 1,000,000円 | 123,400円 | - | 123,400円 |
信用 | - | - | - | - |
合計 | 1,000,000円 | 123,400円 | - | 123,400円 |
100万円の投資に対して12.3万円の利益のため、配当利回りは12.3%(税引後10%程度)となります。
レバレッジ2倍
種類 | 投資金額 | 配当(12.34%) | 利息(1.6%) | 配当(利息控除後) |
現物 | 1,000,000円 | 123,400円 | - | 123,400円 |
信用 | 1,000,000円 | 123,400円 | 16,000円 | 107,400円 |
合計 | 2,000,000円 | 246,800円 | 16,000円 | 230,800円 |
100万円の投資に対して23万円の利益のため、配当利回りは23%(税引後18%程度)となります。
税引前となりますが、2倍のレバレッジで年利20%を超えるリターンを狙うことができます。
個人的な感想
米国株式の信用取引を行っていない方も多いと思いますが、株価が急落しない場合には非常に面白い配当リターンを狙うことができるので、更なる利回りを求める方は挑戦してみてもいいかと思います。
個人的には、現物はメインの投資を保証金として利用し、QYLDは信用取引で保有している状況です。
海外口座等は目的によって使い分けており、メインの老後や子供への相続用口座では配当を得つつバランス重視で運用中。
株式(25%) $VYM $VYMI
不動産(35%) $VNQ $VNQI $REET
債券・優先株式(20%) $BND $BNDX $VWOB $USHY $SEIX $PFFA
BDCなど(20%) $ARCC $MAIN $HTGC $TPVG $GBDC $PFLT $BCSF— イーサン (@11investment) July 24, 2021