株の売買益を目的としてしておらず、配当を重視。優先株式が好きでPFFは持っているけど、米国だけでなくもっと分散したい!そんな方向けの海外ETF(高配当)としてIPFFをご紹介します。
iシェアーズ インターナショナル優先株式 ETF(IPFF)とは
iシェアーズ インターナショナル優先株式 ETF(IPFF)
S&Pインターナショナル優先株式指数インデックス(米国以外の先進国の優先株式市場)と同等の投資成果をあげることを目指す米国籍のETFです。
優先株式とは
普通株式とは異なる条件や権利を付した種類株式のうち、普通株式に比べて、剰余金の配当を優先的に受ける、あるいは残余財産の分配を優先的に受ける、あるいは両方について優先的に受ける、という権利をもつ株式のこと。
野村證券 証券用語解説集
簡単に言うと、株式と債券の両方の性質を持ち、値上がりは限定的だけど、配当が高い商品。
2つの優先株式ETF(2021年6月14日)
PFF iシェアーズ 米国優先株式 ETF
90%程度が米国。優先株式ETFと言ったらこのETFというくらいスタンダードな存在です。
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PFF 海外ETF(高配当)の紹介〜配当を重視した米国優先株式への投資
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IPFF iシェアーズ インターナショナル優先株式 ETF
85%程度がカナダ。インターナショナルと言いつつ、地域はかなり限定的です。
基本情報(2021年6月15日)
上場:米国(日本のネット証券会社では、SBI証券とマネックス証券と楽天証券では投資できません)
配当頻度:月次
最低投資金額:18ドル程度(1口)
配当利回り:3.15%
経費率:0.55%
チャート(2021年6月15日)
上場時よりも株価は下落しており、ここ数年低調に推移しております。個人的にはもうIPFFはダメかと思いましたが、コロナウィルスによる影響で株価は急落したものの、コロナ前の水準を回復しております。
iシェアーズ インターナショナル優先株式 ETF(IPFF)のメリット
安定的な高配当が見込める
IPFFの最大のメリット。安定的に高配当が見込めて、毎月の配当を重視する方にはお勧めできる商品ではないでしょうか。2021年6月15日時点の配当利回りは3.15%となっております。個人的にはPFFの方が利回りが高く価格が安定しているので好きです。
優先株式投資を地理的に分散することができる
多くの優先株式は米国市場を対象としており、米国以外の市場を投資対象とする当該ETFをポートフォリオに入れることにより、優先株式投資を分散することができます。おそらく、PFFなどに投資をしており、さらなるリスク分散をしたい人が投資する商品かと思います。
iシェアーズ インターナショナル優先株式 ETF(IPFF)のデメリット
日本の証券会社で買えない
多くの人にとって最大のデメリット。現時点では日本のネット証券会社(SBI証券、マネックス証券、楽天証券)では購入出来ないため、海外の証券会社などで購入する必要がある。
値上がりに上限がある
発行会社がコールオプションを有しており(期限日前に一定の株価で償還する権利)、市場価格で償還されるならいいですが、契約で償還価額が決まっている場合。通常、株価は当該償還価額が上限になります。償還できない期間が決まっており、償還可能となるファーストコール日にオプションを行使する事が通常と思います。
トータルリターンがマイナス
2020年12月末時点で設定時からのトータルリターンはマイナスとなっております。トータルリターンがマイナスのETFは何かしらの理由がないと投資しにくいです。
個人的な感想
トータルリターンがマイナスのため、メインの投資対象とはならないです。
優先株式に投資するならPFFが主力になるけど地理的に分散したい場合、少しポートフォリオには入れたくなります。トータルリターンがマイナスの状況ですと、仮にPFFを95万円買うならIPFFは5万円程度しか投資しないと思います。
トータルリターンがプラスになっていくなら投資額を増やしていくかもしれませんので、継続的にIPFFについてはウォッチしていきます。