日本で上場している高配当ETFを探しておりましたが、今回、ハイイールド債ETFについて記載しております。
【1497】シェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 ETF(為替ヘッジあり)とは
Markit iBoxx米ドル建てリキッド・ハイイールド指数(TTM円ヘッジ付き)の価格および利回り実績(手数料・費用控除前)にほぼ連動する投資成果を目指すETF(上場投資信託)です。ドル建てのハイイールド債に為替リスクを軽減して分散投資することができます。
【1497】シェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 ETF(為替ヘッジあり)のポイント
- 日本で上場しているハイイールド債ETF
- ドルと円の為替リスクはヘッジしている
- 高配当・トータルリターンはそこそこ
- 手数料は少し高め
- 四半期配当
- 日本株式と同様に取引できる
ハイイールド債券とは
格付けが低い分、利回り(=イールド)が高い投機的格付債券のこと。格付機関によって格付けされる債券の信用度において、S&PならBB格以下、ムーディーズならBa以下に格付けされている。デフォルト(債務不履行)や元本割れなどが発生するリスクが高い分、利回りは高く設定されている。
https://www.nomura.co.jp/terms/japan/ha/high_eield.html
ハイイールド債はジャンク債とも言われており、その名の通り、デフォルトリスクの高い債券から構成されております。信用リスクを負う代わりに高い利回りを期待できる債券となります。
基本情報(2021年2月19日)
上場:日本(日本の証券会社であれば通常の株式と同様に投資可能です)
運営会社:ブラックロック
配当頻度:四半期(3ヶ月ごと、1月、4月、7月、10月)
配当利回り:4.27%
経費率:0.58%(税抜)
チャート(2021年2月22日)
長期的には上昇傾向とはいえず、横ばいか若干の下落傾向となります。コロナウィルスによる株価が大きく下落しましたが、既に回復しております。
将来的に株式市場が大きく下落しても、回復を信じて保有し続けることも選択肢にできそうです。
【1497】シェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 ETF(為替ヘッジあり)の保有銘柄(2020年2月19日)
海外ETFのHYGを裏付けにして日本のETFを組成しております。
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HYG 海外ETF(高配当)の紹介〜ハイイールド債券への投資
配当を重視する場合、ポートフォリオに入れたくなるハイイールド債券に投資するETFのHYGについて記事にしております。 イーサンです。投稿頻度は多くありませんがTwitterもやっています。 iシェアー ...
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1497は基本的には以下3点で構成されています。
- 海外ETFのHYG
- デリバティブ(為替ヘッジ用)
- キャッシュ
【1497】シェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 ETF(為替ヘッジあり)のメリット
日本の証券会社から簡単にハイイールド債に投資できる
日本株式と同じように米国のハイイールド債に、円で投資することができます。海外ETF投資にハードルを感じる投資家でも簡単に投資することができます。
高い配当利回り
シェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 ETF(為替ヘッジあり)最大のメリット。高配当が見込めて、配当を重視する人には紹介できる商品の一つ。2021年2月19日時点の配当利回り4.27%と、高い配当利回りは魅力的です。
為替リスクを軽減できる
為替ヘッジを行っているため、為替変動の影響を受けにくいです。ただ、為替リスクを完全にヘッジできているわけではないので、少しは為替変動の影響も受けることになります。
為替リスクを負いたくない投資家も多いと思いますが、為替リスクを大きく軽減しつつ高い配当を狙いたい人には合うかと思います。
銘柄 | 1497 | HYG |
通貨 | 円 | ドル |
円ベースでの為替リスク | ほぼ無し | あり |
少額での投資が可能
1口2,370円と少額からの投資が可能です(2021年2月22日時点)。そのため継続的に積立投資しやすいです。
【1497】シェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 ETF(為替ヘッジあり)のデメリット
トータルリターンはそこまで高くない
2017年8月に設定されてからのトータルリターンは9.06%となっております(2021年1月31日付)。3年半程度の期間でのリターンとなるため、年では3%を下回るリターンとなります。
配当は高いのですが、株価については上昇傾向ではなく、長期的に横ばいか若干の下落傾向となります。配当だけに注目して投資をすると想定を下回るトータルリターンになる可能性がありますので、注意が必要です。
配当が四半期ごと
多くの投資家にとっては大したデメリットではないかもしれませんが、個人的には毎月分配される商品が好きなので、四半期ごとだと、頻度が少なく感じてしまいます。
また、1497は米国ETFのHYGを裏付資産としておりますが、HYGは月次での配当となりますので、月次での配当が欲しい場合には為替リスクがありますがHYGに投資するのがいいかと思います。
銘柄 | 1497 | HYG |
配当頻度 | 四半期 | 月次 |
コストは割高
1497の信託報酬は0.6%を越えるため、ETFの中では比較的コストが高い印象があります。
1497は海外ETFのHYGを裏付資産とし、円建てでの為替リスクをヘッジするためにデリバティブを行っておりますので、HYGよりもヘッジコスト分だけ信託報酬が高くなっているイメージです。
銘柄 | 1497 | HYG |
信託報酬 | 0.58%(税抜) | 0.49% |
個人的な感想
【1497】iシェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 ETF(為替ヘッジあり)は知ってはおりましたが、投資したことがない銘柄でした。
私はドル建てでの資産管理をしているためハイイールド債への投資は海外ETFで行いますが、日本株式や債券をメインにする投資家にとっては、為替リスクを負うことと、海外ETFということで少しハードルが高かったかと思います。
トータルリターンがそこまで高くないことや、コストが少し高いなど気になる点もありますが、日本株式と同様に手軽に投資をすることができるのは大きな魅力ではあります。
ハイイールド債に投資したいけど、海外ETFはちょっとハードルが高かった人には合う商品かと思います。